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〇『バズ・ライトイヤー』評
田口雄三のまったりシネマレビュー
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ピクサー2年ぶりの劇場公開作にして『トイ・ストーリー』シリーズのスピンオフ作品。『スター・ウォーズ』『インターステラー』など新旧の名作SF映画へオマージュが多数捧げられているだけでなく、主人公バズの人間的な成長譚としても実に良く出来ており、個人的には非常にお気に入りの一作となりました。

さてこの作品。バズの相棒である女性に同性のパートナーがおり、キスシーンが描かれていることで複数の国で上映禁止となったことも話題となりました。実際のところ当該シーンは各国の基準はどうあれ特段目くじらを立てるような場面ではないと感じたのですが、それとは別に引っ掛かりを感じる部分も確かにあったんですよね。本作序盤、バズは幾度となく光速の壁に挑み、所謂“ウラシマ効果”によって時の流れから取り残された存在となるのですが、ここで彼の失われた時間の象徴となるのが件の女性の人生なのです。彼女は同性のパートナーと結婚し、子どもを設けたことが描かれ…と、ここで一瞬思考が停止してしまったんです。もちろん同性パートナー同士で子どもを設ける方法はありますし、まして未来の世界を描いたSF作品なのですから設定としての矛盾は一切ありません。しかし、その事実があまりに“自然に”、“当然のごとく”語られるため、一瞬の混乱とともに映画本編とは無関係な方向に意識が流れてしまったんですよね。

これら一連の展開ですが、個人的には是か非かという話ではなく、描写としてやや“急ぎ過ぎ”であったのかなと思います。自分にとって、まだ“当たり前とまでは思えない
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