札幌映画サークルの『サーミの血』/『八十五年ぶりの帰還 アイヌ遺骨 杵臼コタンへ』上映会アンケートを公開しています

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『サーミの血』/『八十五年ぶりの帰還 アイヌ遺骨 杵臼コタンへ』上映会アンケート
【このコーナーでは、札幌映画サークルの会報“シネアスト”に掲載されている記事をピックアップして紹介しています。】


今月は、3月23日に札幌プラザ2・5を会場に開催した『サーミの血』/『八十五年ぶりの帰還 アイヌ遺骨 杵臼コタンへ』上映会をご覧になった方々から寄せられた感想アンケートの一部をご紹介します。

* この記事は、札幌映画サークルの会報“シネアスト”2019年5月号(#550)から転載しました。



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北欧の先住民族女性の自立を描いた『サーミの血』とアイヌ遺骨返還ドキュメンタリー『八十五年ぶりの帰還 アイヌ遺骨 杵臼コタンへ』、そして清水裕二さんのゲストトークで、長く先住民族が受けてきた差別の歴史を初めて知ったという声が多く聞かれました。

“罪ある無関心”は“無知”からくる、そんなことを考えさせられる上映会だったように思います。

『サーミの血』について
*
























● 人間が人間を否定するという真実の虚しさ。
主人公は悲しみを抱え、どこへ行くのか。
そして観客の我々は問題を見て見ぬ振りして日常を過ごす。
それもまた真実であり、悲しい現実である。
(50代・男性)

● オーストラリアのアボリジニやアメリカのインディアン、日本のアイヌ、部落?
この人種差別(と言うのか)がスウェーデンにもあったことを知りませんでした。
(60代・女性)

● 少数民族の悲哀と力強い歩みを伝えることで、民族同士の争いや差別がなくなることを願います。
文化・文明とは何かを考えさせられます。
人間の心の成長とは反比例することでしょうか・・・。
(70代・女性)

● あらためてこのような偏見や差別が戦後になっても世界中で続いていたことを知りショックでした。
自分のルーツを忘れて良い生活を求めた姉の気持ちも、故郷にとどまって伝統を継いだ妹の気持ちもどちらにも共感でき、またこれからこのような目にあう人たちがいないよう、社会を一人ひとりが出来ることで良い方向に変えていかなければと思います。
(40代・女性)

● とても良い作品でした。
先住民への差別と同化について考えさせられました。
先住民や少数民族への差別だけでなく、他のマイノリティの問題(マジョリティへの同化に関わる葛藤など)にも通じるものも感じられた。
(30代・女性)

● 終わり方が良かった。
銀のベルトを売って学校に入学したと思うが、それから老人になるまでの苦労の部分が省かれているのが良かった。
(50代・男性)

● サーミの少女エレ・マリャが過去を捨て、今は“普通の”スウェーデン人として暮らす主人公が数十年ぶりに故郷を訪れる場面が、この映画のすべてを語っているようだ。
故郷を離れて家族とも絶縁して、たった一人で都会で暮らし始め、そしておそらく血のにじむような努力をして教師になり結婚もして息子や孫が生まれて、今は幸せな余生を送っているのだろう。
その過程は描かれていないが、想像する自由を観客に与えて考えさせる手法が面白い。
そういう余白をたくさん残して観る者に(ある範囲での)制約されない印象をもたらす映画だった。
(70代・男性)

● 登場した女の子は実際にトナカイを飼っているとのことで、現代に生きる先住民族が自らのアイデンティティをどのように保っているのか関心がある。
映画にサーミのバイクが登場していたように、文明の影響を全く受けないでいることはできないが、それでも伝統を大切にすることができるのだろうと思う。
伝統的な生活を守ろうとする人と、都市に出たい人もいて、先住民族の中にも複雑な思いがあると思う。
「バイクを使うのは環境に悪い」とか「トナカイの耳を切るの
はかわいそう」と考える都会住民は“進歩的な”市民なのかもしれないが、“正義”は単純なものではないと考えさせられる。
(20代・男性)

● 今回のサーミブラッドはノルウェーですが、他の国ではサーミに対してどのようなものなのか?
他の国その他のこのような映画他、情報を知ることができればうれしいです。
(50代・男性)

● 幸福度上位の北欧の国でもこういう差別があったことにショックを受けました。
(60代・女性)

● 個人の贖罪の映画として優れていると思いました。
北欧先住民の1930年代の様子も見せていただきました。
(40代・男性)

● 人を人と思わない差別思想が世界中であったことを言葉少なく訴えるものがありました。
日本におけるアイヌ差別、在日差別、障がい者差別と同根ですね。
映像の美しさも印象的でした。
(60代・男性)

● 静かな映画だが、目をそむけたくなるような残酷な差別の事実が映し出されていて心が痛かった。
文化の違いを認められない人間の業なのか。
安易な展開にせず、とことん現実的な描き方をしていた。
一見、衝動的で自己中心的でもあるように見えるエレ・マリャの行動も、あの状況下ではほかにとりようがなかったのかもしれない。
とは言え、ラストシーンでホームに戻ったところを見ると、彼女が自分の選択を必ずしも肯定しているとは言えなかったのかもしれない。
(40代・男性)

● アイヌ文化に興味があり参加しました。
『サーミの血』後半で、主人公が同世代の学生たちにせがまれてヨークを唄うシーン。
“理解を示している”スウェーデン人の目線とサーミ、アイヌに“興味がある”自分が重なりハッとしました。
(40代・女性)

『八十五年ぶりの帰還 アイヌ遺骨 杵臼コタンへ』について
● 日高(杵臼にも静内にも)に子供の頃住んでいたのに、まったく何も知りませんでした。
学校で歴史を教えて欲しいです。
(50代・女性)

● 北海道にいながら知らないことばかりでした。
“知る”きっかけになりました。
ありがとうございました。
(40代・男性)

● 清水裕二先生の生徒です(1960年代)。
お元気で益々ご活躍されますように。
高い精神性、文化をもたれているアイヌ民族を尊敬いたします。
(60代・女性)

● 取り組み状況を身近に見ていましたが、映画として見るととてもわかりやすく、訴える力が強いなーと感じました。
(60代・女性)

● TVで遺骨返還の番組をたまたま見て、それまでこのことを全く知らなかったので、とても驚いてショックを受けました。
その後もっと知る機会をこの映画を見て得られてありがたく思います。
遺骨が全て帰還できることを切に願います。
和人は本当にひどいことをしたと思います。
自分は和人の子孫として生まれてきました・・・いろいろ知らなくて、わかってなくて申し訳ない気持ちです。
謝りたいです。
一方で、アイヌの人たちの文化や生き方を美しいと感じています。
“人間”として、これから自分のできることを考えます。
(40代・女性)

● 持ち主から盗んでおいて返さないというのは全くわかりません。
当たり前のことが通らないのは、アイヌの人たちのこのことに限りませんが、当たり前だからこそ伝えていかなければと思い
ます。
なかったことにされるのが一番怖い。
知らない人もたくさんいるのですから、少なくとも北海道に住んでいる者として知っておくべきことと思います。
(50代・女性)

● 胸が痛くなった。
なぜあれだけ差別されなければいけないのか。
なぜ墓まで掘り返して何を調べようとしていたのか。
もし優劣があるとしても(もちろんあるはずもないが)、何を証明しようとしていたのか?
未公開の情報が多過ぎて、何を信じていいのかわからない。
重大な国家の犯罪です!
(60代・女性)

● 城野口ユリフチさんの語りと歌にひきこまれました。
アイヌとして尊厳のある生き方を貫きましたね。
(60代・女性)

● ショックをいろいろ受けました。
具体的に知ることができてよかったです。
観に来てよかった。
現実をつきつけるような内容でしたが、これが現実なんだなと思いました。
これからも社会問題にからんだ映画の上映をしてください。
くだらないテレビを観るよりよっぽど意味のある時間でした。
(40代・女性)

● 権力を持つ側の強制的なやり方は無礼極まりなく、人権を踏みにじる行為をどのように防ぐことができるのか、国の権力者の都合に合わせた政策を動かすのは、国際的世論に訴えるのが早いのではないかと思う。
(40代・女性)

● トークショーの仕切りまとめ、とてもスムーズで解説がわかりやすかったです。
(40代・女性)

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