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活動報告の詳細
3/24 オペラ映画を楽しむ会 『フィガロの結婚』上映会を開催します。 (ver. 3) 【終了しました】
2012.02.21
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札幌映画サークルは、“オペラ映画を楽しむ会”に加わり、2011年5月から3本、9月から3本のオペラ映画の上映会を開催しました。

2012年も3月から4カ月にわたって、“第3シリーズ モーツァルト特集”として、札幌・共済ホールを会場に、次の4本のオペラ映画を上映します。


☆ 『フィガロの結婚/Le Nozze Di Figaro』(1975)

☆ 『ドン・ジョヴァンニ/Don Giovanni』(1978)

☆ 『コシ・ファン・トゥッテ/Cosi Fan Tutte』(1988)

☆ 『魔笛/Trollflojten(The Magic Flute)』(1975)



舞台映像ではありません。
荘重な教会で、由緒ある古城や街並みで、映画の名匠たちが演出・実写した“オペラ映画”。

1960〜1980年代に、これ以上は望めないほどのキャスト・スタッフの手でオペラ映画の名作が10数本生まれましたが、巨額の製作費ゆえの諸々の壁に阻まれて日本ではほとんど劇場公開されませんでした。

時を経て、これらの作品がデジタル・シネマ化され、分かりやすい日本語字幕付きで、ようやく私たちが楽しめる機会がやって来ました。

オペラに詳しくなくても、クラシックに弱い人でも、観れば神話・宗教感・中世史といった西欧文化の核心に触れ、感覚的に理解出来る、といわれています。


『 フ ィ ガ ロ の 結 婚 』
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“フィガロが歌うと、愛の奇跡の幕が開く___。”


『フィガロの結婚/Le Nozze Di Figaro』


1976年/ドイツ映画/イタリア語版(日本語字幕スーパー)/カラー/スタンダード・サイズ/182分/ステレオ/提供・ユニテル/配給・(株)T&Kテレフィルム

作曲・・・ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト/演出・・・ジャン=ピエール・ポネル/指揮・・・カール・ベーム/演奏・・・ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、フィリップ・アイゼンバーグ(チェンバロ)/セット・デザイン・・・ジャン=ピェール・ポネル/脚本・・・ジャン=ピェール・ポネル、ジャン=ルイス・マーティノティ/映像監督・・・アーネスト・ビルダ/撮影・・・クルト・ブルックナー、エルストン・ストリツィンガー、アクセル・デ・ロッシュ/衣裳・・・ジャン=ピェール・ポネル、クリスタ・アーヴァン


出演・・ヘルマン・プライ(フィガロ)、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(アルマヴィーヴァ伯爵)、キリ・テ・カナワ(伯爵夫人)、ミレッラ・フレーニ(スザンナ)、マリア・ユーイング(ケルビーノ)、ヘザー・ベック(マルチェリーナ)、ヨーン・ファン・ケステレン(バジーリオ)、ウィリー・キャロン(ドン・クルーツィオ)、パオロ・モンタルソロ(バルトロ)、ハンス・クレーマー(アントニオ)、ジャネット・ペリー(バルバリーナ)、他


貴族社会が終末を迎えようとしていた18世紀末のヨーロッパ。
恋の迷宮に迷い込んだ男と女が、本当の愛と幸せを求めてくりひろげる喜歌劇。
心が浮き立つような、あの有名な序曲に始まり、珠玉のアリアが次々と登場する、モーツァルトの代表的なオペラです。

指揮の巨匠カール・ベームは、モーツァルトをもっとも得意とし、交響曲全集と主要なオペラのほとんどを録音するなど、その演奏は定評があります。

音楽界の天才児W・A・モーツァルトが書いた数多くのオペラの中でも、もっとも有名なものとして世界中で親しまれる作品です。
原作は、ボーマルシェによる三部からなる戯曲「セビリャの理髪師」、「フィガロの結婚」、「罪ある母」の二作目で、「セビリャの理髪師」は後にロッシーニによってオペラになっています。
登場人物も多く、筋も込み入ってはいますが、さまざまな形の重唱やアリアに彩られた名作です。

このオペラ映画『フィガロの結婚』は、1976年にロンドンのスタジオで制作されていますが、演出はザルツブルグ音楽祭で上演された舞台を根底にしながら、舞台ではなしえない、映像ならではの効果を縦横に駆使しています。

演出はフランスを代表するオペラ演出家のジャン=ピェール・ポネル。

ペーパーナイフで楽譜を破るところから始まる序曲をバックに、フィガロが部屋を片付けている冒頭、モンテスキューやヴォルテールの著書、その上の理髪道具、古い手紙や伯爵の若き日の肖像、そしてその裏に書いてあるロジ−ナ(現夫人)と結婚できたことに対するフィガロへの感謝の言葉、そして、フィガロがギターを手にして出てきますが、この部分で『フィガロの結婚』が『セビリャの理髪師』の後日談であるだけでなく、彼が新しい思想書を読んでいて、単なる召使いや理髪師ではないことをわからせてくれます。

アリアやアンサンブルで、登場人物がそれぞれの心理を表現するとき、実際に歌っているのに口を動かさず、表情を極端にクローズアップしたり、あるいはフラッシュバックを使い、対比映像によって相反する心の動きを描くなど、効果的な演出しています。また、白と黒の色調を生かした、リアルな装置や小道具など、さすが舞台美術出身のポネルによって細かい部分にまで神経がゆき届いています。

ポネルの演出はベーム指揮のモーツァルトの音楽と完全に融合し、新旧の名歌手を揃えたキャスティングは絶妙。オペラ歌手の歌のうまさだけでなく、演技のうまさにも感嘆させられます。

上映日程
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【会場】
  札幌共済ホール
    (札幌市中央区北4条西1丁目1番地 共済ビル6階)

【上映日時】 2012年3月24日(土) 開場時間・上映の各30分前
  1) 12:30〜15:45 (途中休憩あり) * 1回のみの上映

【鑑賞料金】
前売り 2300円 (当日 2600円)
団体割引(5名以上の申込) 2000円(前売りのみ)
札幌映画サークル会員 2000円
* 前売り券は、大丸藤井、道新、教文、コープさっぽろ文化教室の各プレイガイドで発売中

【主催】
オペラ映画を楽しむ会 (札幌映画サークル内)

【後援】
札幌市、札幌市教育委員会

【問合せ先】
(株)プリズム オペラ映画係
〒060-0031 札幌市中央区北1条東13丁目1-79
Tel 011-252-3828 (平日 10:00〜18:00)
Fax 011-252-3848 (24時間受付)
E-mail eiga@eizou.com

今後の上映予定
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“オペラ映画を楽しむ会 第3シリーズ モーツァルト特集”の4月以降の上映予定は、次の通りです。

☆ 『ドン・ジョヴァンニ/Don Giovanni』(1978)
     4月21日(土) 12時30分〜15時31分
→ http://sapporocinema.net/report_detail.php?ID=986

☆ 『コシ・ファン・トゥッテ/Cosi Fan Tutte』(1988)
     5月26日(土) 12時30分〜15時42分

☆ 『魔笛/Trollflojten(The Magic Flute)』(1975)
     6月16日(土) 12時30分〜14時45分

各作品の紹介は、後日アップします。

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