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活動報告の詳細
札幌映画サークル創立50周年記念イベント 『柳川掘割物語』の上映と高畑勲監督のトーク・イベントを開催します。 (ver. 9) 【終了しました】
2013.11.14
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札幌映画サークル創立50周年記念イベント

“『柳川掘割物語』の上映と高畑勲監督のトーク・イベント”


札幌映画サークル創立50周年記念イベントとして、2013年12月7日(土)、13時30分から1987年に制作された宮崎駿・高畑勲コンビによる初の、そして唯一のドキュメンタリー作品『柳川掘割物語』を上映し、その後、高畑勲監督と森啓さん(前北海学園大学教授)とのトーク・イベントを開催します。


『 柳 川 掘 割 物 語 』
*























< 水と人間 >

日本がまずしかった頃
    どの町にも掘割があった。
        水は必ずしも清くはなかったけれど
            橋や水辺にたたずめば
                水の流れは暮しの重荷を軽くし、
                    つかれをいやしてくれた。


“これは自然と人間を描いた
      もう一つのナウシカである。__”


『柳川掘割物語』

1987年/高畑勲監督作品/日本映画/カラー/スタンダード/165分

監督・脚本・・・高畑勲/製作・・・宮崎駿/撮影・・・高橋愼二/監督補・・・宮野隆博/撮影助手・・・戸塚均、平尾恭一/照明・・・八巻貢/録音・・・鈴木武夫/ネガ編集・・・高橋辰雄/監修・脚本協力・・・広松伝/解説・・・加賀美幸子、国井雅比古/主題曲・・・“♪柳川掘割物語”作曲・間宮芳生/“アニメーション・パート”原画・・・田中敦子、二木真希子/“アニメーション・パート”美術・・・山本二三/“アニメーション・パート”色指定・・・保田道世/プロデューサー・・・久保進/企画制作・・・(株)二馬力/配給・・・映画「柳川堀割物語」配給委員会


水の都として知られる福岡県柳川市を縦横につらぬく水路網“堀割”。

市街と水路がへだてなく隣接し、人々の暮らしにとけこんでいる様子がある。この作品は、その成り立ちから現代にいたる水辺の暮らしと知恵を紹介しながら、近代化の波におされて荒廃した堀割の再生をめざす住民のたたかいをあわせて描いています。

高畑勲監督は、もともとアニメーションの舞台として柳川を登場させるつもりで、現地でのロケハンを行ったが、そこで水路再生の中心人物である柳川市職員広松伝の話を聞いて感銘を受け、単なる物語の背景ではなく、柳川そのものを主題にしたドキュメンタリーを製作することに決めたと語っています。



* プロローグ
* 第一章 堀割は生きている 水路点描
* 第二章 汲水場とお濠端 水路網の特色と利用
* 第三章 柳川三年肥後三月 水路の仕組み
* 第四章 福岡県令 飲用河川取締規則 水路が清浄だった頃
* 第五章 列島改造の時代 水路の荒廃
* 第六章 海のつくった平野 堀割のなりたち
* 第七章 水を「もたせ」る 水利システムの完成
* 第八章 水の一滴は血の一滴 矢部川水争い
* 第九章 直訴と英断 水路再生に向って
* 第十章 自然を生かし共に生きる 城堀水落ち
* 第十一章 住民と行政の連帯 水路再生の歩み


この作品は、1987年8月15日に封切られました。



1987年第42回毎日映画コンクール教育文化映画賞受賞
1987年第41回日本映画テレビ技術協会映画技術特別賞受賞
1987年(昭和62年)第61回キネマ旬報ベスト10 日本映画部門第11位 

上映日程
【日時】
2013年12月7日(土) 13時30分〜 (開場:13時)

【会場】
札幌プラザ2・5 (札幌市中央区狸小路5丁目)

【時間】
13:30 〜 16:20 『柳川掘割物語』上映
16:30 〜 17:30 トーク・イベント (話し手・高畑勲/司会・森啓)

【料金】
前売り 1500円 (当日1800円)
シニア・学生 1500円 (一律) * 身分証明書をご提示ください

*満席の場合は、ご入場をお断りすることがあります

【後援】
札幌市、札幌市教育委員会

【お問い合わせ先】
札幌映画サークル (TEL & FAX 011-747-7314/E-mail sapporocinema@yahoo.co.jp
映画『柳川掘割物語』と札幌映画サークル
(c)二馬力



『柳川掘割物語』は、1987年に制作された宮崎駿・高畑勲コンビによる初の、そして唯一のドキュメンタリー映画。

水の都として知られる福岡県柳川市を縦横につらぬく水路網“掘割”。

市街と水路がへだてなく隣接し、人々の暮らしにとけこんでいる様子がある。
この作品は、その成り立ちから現代にいたる水辺の暮らしと知恵を紹介しながら、近代化の波におされて荒廃した掘割の再生をめざす住民のたたかいをあわせて描いています。

この映画は、全国映連の総会で上映運動に取り組むことになりましたが、その場に居合わせた岡村雄二(現・札幌映画サークル代表)は「これだ!」と叫んで勇躍、札幌に帰り、映画サークルの運営委員会に臨んだのだった。

1970年台の後半から札幌映画サークルの例会は赤字ばかりで、サークル運営の担い手も減って、大変苦しい時代が続いていました。

模索の時期に札幌映画サークルは疑心暗鬼でも、この作品に賭ける決断をしました。
その結果、この映画の掘割や街そのものが再生したように、札幌映画サークルも再浮上のきっかけをつかんだのでした。

1988年、札幌映画サークルは25周年記念例会としてこの作品を上映し、自分たちの街にとどまらず広く全道各地の市民団体、自治体職員の参加を得て、上映と普及の役割を果たして、札幌映画サークルにとっても歴史的な出来事になりました。

高畑監督、宮崎駿監督を相次いで札幌にお招きし、講演会も大成功を収めました。

高畑勲監督の代表作
*






















【TVアニメーション作品】
『狼少年ケン』(1963〜1965/演出)
『ルパン三世 第1シリーズ』(1971〜1972/演出)
『アルプスの少女ハイジ』(1974/演出)
『母をたずねて三千里』(1976/演出)
『赤毛のアン』(1979/脚本・演出)
『じゃりン子チエ』(1981〜1983/総監督)

【劇場作品】
『太陽の王子 ホルスの大冒険』(1968/演出)
『パンダコパンダ』(1972/演出)
『パンダコパンダ 雨降りサーカスの巻』(1972/演出)
『じゃりン子チエ』(1981/脚本・監督)
『セロ弾きのゴーシュ』(1982/脚本・監督)
『柳川堀割物語』(1987/脚本・監督→本作のみ実写)
『火垂るの墓』(1988/脚本・監督)
『おもひでぽろぽろ』(1991/脚本・監督)
『平成狸合戦ぽんぽこ』(1994/原作・脚本・監督)
『ホーホケキョ となりの山田くん』(1999/脚本・監督)
『かぐや姫の物語』(2013/原案・脚本・監督)


緻密な構成力を有し、アニメーションでありながら、リアルで自然な説得力のある世界観を追求している。演出家であるものの、絵は描かず、制作の際は口述や筆記によって自身の演出プランを展開させ、それを作画技術を持つスタッフが絵コンテにまとめるという形式をとっています。

しかしながら、制作のスピードに関しては、宮崎駿曰く・・・「パクさんはナマケモノの子孫です」と譬えるほどの遅筆。


(写真提供・・・株式会社スタジオジブリ)
“Best 10 Cinemas in Sapporo 1988” 日本映画部門
札幌映画サークルでは、毎年、札幌(及び、近郊都市)で公開された作品のべスト10を発表しています。

1988年の“Best 10 Cinemas in Sapporo 1988”の日本映画部門は、驚くべきことに・・・

スタジオジブリの両巨頭、宮崎駿監督と高畑勲監督の作品が上位を独占しました。

第1位 『となりのトトロ』 (宮崎駿監督/ジブリ)
第2位 『火垂るの墓』 (高畑勲監督/ジブリ)
第3位 『柳川掘割物語』 (高畑勲監督)

* ベスト10の詳細は・・・
http://sapporocinema.net/album_a_detail.php?ID=463
・・・をご覧ください。

SCUP(さっぽろクリエイター育成プロジェクト)も開催します!
*






















札幌映画サークルの創立50周年を記念して、初の試みとして・・・“SCUP(Sapporo Creator Upbringing Project) さっぽろクリエイター育成プロジェクト”の上映会を開催します。

これは、創造都市推進と活動環境向上のために、札幌映画サークルが、北海道内で活動する映像クリエイターと連携し、さまざまな映像作品発表の機会を作り、鑑賞するということを趣旨としたプロジェクトです。

開催は、札幌映画サークル創立50周年記念イベントを開催する2013年12月7日・・・札幌プラザ2・5において開催します。

2013年の“SAPPOROショートフェスト”や“小津安二郎記念蓼科高原映画祭”に入選した作品や北海道情報大学の学生が制作した作品、“Clark Theater 2013”で上映し、高い支持を得た作品が大集合します。


“観じてほしい、創造を。
      しかも、入場無料で・・・”


【SCUP 上映作品】 * 上映順
『末永とも子』シリーズ (竹中透監督/12分)
『凪ぎさ』 (細野牧郎監督/14分)
『ウサギのホンネ』 (佐藤真美子監督/11分)
『リーゼント 73』 (星埼智也監督/8分)
『ちゅうぶらりん』 (小川修平監督/28分)
『輝け! ジョンブリアン』 (安西直樹監督/19分)
『マイペース』 (武藤裕之監督/8分)
『愚怒猛仁愚、ヤンキー!』 (杉山りょう監督/14分)

【上映時間】
2013年12月7日 9:00開場

9:30〜11:30 (120分)
上映後、出品監督たちによる舞台挨拶を予定しています

12月7日のタイム・スケジュール
【会場】
札幌プラザ2・5 (札幌市中央区狸小路5丁目)

【時間】
9:00開場 9:30〜12:00(予定)
“SCUP さっぽろクリエイター育成プロジェクト”作品上映会

13:00開場 13:30〜16:20
『柳川掘割物語』の上映

16:30 〜 17:30 トーク・イベント (話し手・高畑勲/司会・森啓)

18:30〜20:00
札幌映画サークル創立50周年レセプション (会場・・・札幌プラザ2・5向かいのレストラン・パナシェ)
→会費別途 (札幌映画サークル会員・招待客優先)

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