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活動報告の詳細
11/08〜09 恒例となっている“日本映画名作祭2013”を開催します。 (ver. 2) 【終了しました】
2013.08.11
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札幌映画サークルは、2013年11月8日(金)〜9日(土)の2日間、札幌市生涯学習総合センター“ちえりあホール”において、恒例になっている“日本映画名作祭2013”を開催し、日本映画の名作を上映します。
(すべて35mmプリントで上映 →一部の音声トラックが劣化しています。お聴き苦しいことをご了承ください)


2013年は、1960年前後より登場した若き映画監督たち──人間の意志と情熱を大胆に描き出し、巨匠になってからも、その瑞々しい感性と獰猛なバイタリティで観客を魅了する作品4本を紹介します。


  ☆ 『少年』 (1969/大島渚監督/創造社)
  ☆ 『心中天網島』 (1969/篠田正浩監督/表現社=ATG)
  ☆ 『復讐するは我にあり』 (1979/今村昌平監督/松竹)
  ☆ 『秋津温泉』 (1962/吉田喜重監督/松竹)


上映する各作品の紹介は、下記に掲載してある“日本映画名作祭2013 作品紹介・その1〜4”に掲載しています。


上映日程
平成25年度優秀映画鑑賞推進事業 (第18回)

“日本映画名作祭2013”

『 少 年 』/『 心 中 天 網 島 』/ 『 復 讐 す る は 我 に あ り 』/『 秋 津 温 泉 』


【会場】
  札幌市生涯学習総合センター“ちえりあ”1Fホール
      (札幌市西区宮の沢1条1丁目1-10)


【上映時間】 開場時間は上映開始の各15〜20分前
  11月08日(金)
     10:30〜12:07 「少年」
     13:00〜14:43 「心中天網島」
     15:30〜17:50 「復讐するは我にあり」
     18:30〜20:22 「秋津温泉」

  11月09日(土)
     10:30〜12:22 「秋津温泉」
     13:30〜15:50 「復讐するは我にあり」
     16:30〜18:13 「心中天網島」
     18:30〜20:07 「少年」


【鑑賞料金】
1作品・・・500円
(1作品ごとの完全入替制→続けてご覧になる場合も一度退席していただきます)

【前売り券販売】
ちえりあ1Fメディアプラザ、くすみ書房(大谷地)、大丸藤井、道新、教文の各プレイガイドで09/01より発売!
(札幌映画サークルで予約も受付中→Tel・Fax・Eメール)

前売り券・当日券とも料金は同じですが、前売り券をお持ちの方の入場を優先とさせていただきます。 (お席は自由席です)


【主催】
優秀映画鑑賞推進事業実行委員会、(財)札幌市生涯学習振興財団、札幌映画サークル、文化庁、東京国立近代美術館フィルムセンター

【後援】
札幌市、札幌市教育委員会

【特別協力】
(社)日本映画製作者連盟、全国興業生活衛生同業組合連合会

【主管】
(財)札幌市生涯学習振興財団、札幌映画サークル

【協賛】
(株)衛星劇場

【協力】
(株)オーエムシー

【事務局】
(財)札幌市生涯学習振興財団(札幌市西区宮の沢1条1丁目1-10 札幌市生涯学習総合センター1F Tel:011-671-3425)

【お問い合わせ】
札幌映画サークル (札幌市北区北6条西6丁目 第1山崎ビル1F) Tel:011-747-7314 * 留守番電話対応のため折り返しご連絡します


【お願い】
“ちえりあ”には、公共交通機関をご利用の上、ご来場ください。また、ホール内が冷え込んでいる場合がありますので、暖かい服装でお越しくださるようお願いします。

当日券の発売もありますが、前売り入場券をお持ちの方を優先入場させていただきます。

満席の場合、入場券をお持ちの場合でも、ご入場いただけない場合がありますので、ご了承ください。

ご購入後の変更・返金は一切いたしません。

入場券の再発行はいたしません。
“日本映画名作祭2013 作品紹介その1” 『少年』
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平成25年度優秀映画鑑賞推進事業
“日本映画名作祭2013”

☆  『 少 年 』 【1969年7月26日封切り】

1969年/創造社/モノクロ/スタンダード/97分

大島渚監督作品/製作・・・中島正幸、山口卓治/脚本・・・田村孟/撮影・・・吉岡康弘、仙元誠三/美術・・・戸田重昌/音楽・・・林光/録音・・・西崎英雄/編集・・・浦岡敬一/助監督・・・小笠原清/編集・・・白石末子


出演・・・阿部哲夫(少年)、渡辺文雄(父)、小山明子(母)、木下剛志(チビ)、ナレーター・・・戸浦六宏、小松方正、他


日本中を放浪して車にわざとぶつかり、言いがかりをつけてお金を請求する“当たり屋”の少年とその家族の物語。

傷痍軍人の父は、戦後の日本社会で自分の居場所を見つけられず、家族を連れて全国を放浪している。
少年の母親は少年と血がつながっていない。
少年は、父と母から酷使されても、この家族という共同体から逃げ出さず、この共同体が崩れないように、自分の体を傷つけながら“当たり屋”を続けることを選択する。

松竹ヌーベルバーグのひとりとして1950年代末から野心作を立て続けに監督してきた大島渚は、映画という表現形式を通じて日本における国家や国民の枠組みそのものを批判的に追求してきた映画監督であるが、本作は大島の思想が見事に映像化された代表作のひとつ。

ヴェネチア国際映画祭に出品されて高い評価を得た。

* 1969年第43回キネマ旬報ベスト10 日本映画第3位


【上映時間】
11月08日(金) 10:30〜12:07
11月09日(土) 18:30〜20:07

“日本映画名作祭2013 作品紹介その2” 『心中天網島』
平成25年度優秀映画鑑賞推進事業
“日本映画名作祭2013”

☆  『 心 中 天 網 島 』 【1969年5月24日封切り】

1969年/表現社=ATG/モノクロ/スタンダード/103分

篠田正浩監督作品/原作・・・近松門左衛門/製作・・・篠田正浩、中島正幸/脚色・・・篠田正浩、富岡多恵子、武満徹/撮影・・・成島東一郎/証明・・・奥山保雄/録音・・・西崎英雄/音楽・・・武満徹/美術・・・粟津潔

出演・・・中村吉衛門(紙屋治兵衛)、岩下志摩(治兵衛の妻おさん/遊女小春)、滝田裕介(孫右衛門)、小松方正(太兵衛)、加藤嘉(おさんの父・五左衛門)、藤原釜足(伝兵衛)、浜村純(黒子の頭)、河原崎しづ江(叔母)、左時枝(お杉)、日高澄子(女将)、他


近松門左衛門の有名な人形浄瑠璃を映画化した、松竹出身の篠田正浩監督の代表作。

篠田監督は学生時代より日本の古典芸能の研究を志していたが、この作品では、浄瑠璃の伝統性と20世紀芸術である映画との創造的な葛藤が結実している。
その“新しい解釈”を示しているのが、例えば黒子の出現であり、監督夫人でもある岩下志摩の二役(遊女の小春、妻のおさん)であろう。

中村吉右衛門演じる治兵衛が妻を捨てて遊女との情死行に至るまで、愛の情念が狂おしく燃える様を描くこの物語を脚本化するにあたり、監督は詩人・作家の富岡多恵子と作曲家武満徹の協力を仰いでいるほか、成島東一郎による撮影が、映画の空間に立体性を与えているのも見逃せない。

アート・シアター・ギルド(ATG)との提携による低予算映画であったが、“キネマ旬報”ベストテンの第1位、監督賞、さらに女優賞も受賞している。

* 1969年第43回キネマ旬報ベスト10 日本映画第1位
* 毎日映画コンクール日本映画大賞


【上映時間】
11月08日(金) 13:00〜14:43
11月09日(土) 16:30〜18:13

“日本映画名作祭2013 作品紹介その3” 『復讐するは我にあり』
平成25年度優秀映画鑑賞推進事業
“日本映画名作祭2013”

☆  『 復 讐 す る は 我 に あ り 』 【1979年4月21日封切り】

1979年/松竹/カラー/ビスタサイズ/140分

今村昌平監督作品/原作・・・佐木隆三/脚本・・・馬場当/製作・・・井上和男/撮影・・・姫田真左久/照明・・・岩木保夫/録音・・・吉田庄太郎/音楽・・・池辺晋一郎/美術・・・佐谷晃能/編集・・・浦岡敬一

出演・・・緒形拳(榎津巌)、三国連太郎(榎津の父・鎮雄)、ミヤコ蝶々(榎津の母・かよ)、倍賞美津子(榎津の妻・加津子)、小川真由美(浅野ハル)、清川虹子(浅野の母・ひさ乃)、北村和夫(ハルの旦那)、根岸とし江(岡啓子)、フランキー堺(河井警部)、加藤嘉(河島弁護士・共平)、他


実際に起こった連続殺人事件をもとにしたノンフィクション小説の映画化。
後に『楢山節考』(1983)や『うなぎ』(1997)でカンヌ国際映画祭パルムドール賞を受賞することになる今村昌平監督は、事件に関する綿密な調査に基づき、殺人と詐欺を繰り返して逃亡し続けた榎津巌(えのきずいわお)の足跡と女性遍歴を、冷酷なまでにリアリスティックなスタイルで表現した。

原作者によると、題名は新約聖書から取られており、一般的には“悪人に対する復讐は神様が行う”という意味の言葉として知られている。
本作では悪の限りを尽くした榎津の生き様をあえて肯定も否定もせずに描ききることで、日常を生きる私たちが普段抑圧している人間の不条理と混沌を照らし出すことに成功した。

主演の緒形拳の演技はもとより、宿屋の女主人・ハル役の小川真由美や、榎津の妻・加津子役の倍賞美津子などの女優達の熱のこもった演技も高く評価され、“キネマ旬報”ベストテン1位受賞のほか、数々の賞を受賞した。


* 1979年第53回キネマ旬報ベスト10 日本映画第1位
* 第22回ブルーリボン賞 作品賞、監督賞、助演男優賞(三國連太郎)、助演女優賞(倍賞美津子)
* 第53回キネマ旬報ベストテン 監督賞、助演男優賞(三國連太郎)、助演女優賞(小川真由美)
* 第4回報知映画賞 最優秀助演男優賞(三國連太郎)、最優秀助演女優賞(小川真由美)
* 第3回日本アカデミー賞 最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀脚本賞、最優秀助演女優賞(小川真由美)、最優秀撮影賞


【上映時間】
11月08日(金) 15:30〜17:50
11月09日(土) 13:30〜15:50

“日本映画名作祭2013 作品紹介その4” 『秋津温泉』
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平成25年度優秀映画鑑賞推進事業
“日本映画名作祭2013”

☆  『 秋 津 温 泉 』 【1962年6月15日封切り】

1962年/松竹/カラー/シネマスコープ/112分

吉田喜重監督作品/原作・・・藤原審爾/脚本・・・吉田喜重/企画・・・岡田茉莉子/製作・・・白井昌夫/撮影・・・成島東一郎/照明・・・田村晃雄/録音・・・吉田庄太郎/音楽・・・林光/美術・・・浜田辰雄/編集・・・杉原よ志

出演・・・岡田茉莉子(新子)、長門裕之(河本周作)、山村聰(三上)、宇野重吉(松宮謙吉)、東野英治郎(般若寺住職)、小夜福子(お澄)、日高澄子(お民)、芳村真理(陽子)、他


女優の岡田茉莉子が自らの100本記念作品として企画した藤原審爾原作の映画化で、『ろくでなし』(1960)により松竹ヌーベルバーグの旗手として颯爽と登場した吉田喜重にとっては、監督4作目にあたる。

敗戦の年の夏、山間の湯治場に自死の場を求めてやってきた東京の学生・周作と、命を救ったことをきっかけに周作に惹かれていく旅館の娘・新子との17年に及ぶ愛と挫折の軌跡に、戦後日本人の精神史をダブらせながら綴ったメロドラマの傑作。

これまでの作風とはうって変わり、男女の情念の世界を正面から描いた本作は、吉田監督にとって大きな転換点であるとともに、主演の岡田茉莉子と1964年に結婚、同年松竹を退社し、その後二人で現代映画社を設立するに至ったきっかけともなった作品である。

松竹時代に監督した6作品すべてで撮影を務めた成島東一郎による、清流のように美しい画面が作品全体に崇高な気品をもたらしている。


* 1962年第36回キネマ旬報ベスト10 日本映画第10位


【上映時間】
11月08日(金) 18:30〜20:22
11月09日(土) 10:30〜12:22

“平成25年度優秀映画鑑賞推進事業”について・・・
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優秀映画鑑賞推進事業とは、広く国民の皆様に優れた映画を鑑賞していただくとともに、映画保存への理解を深めていただくことを目的に、文化庁と東京国立近代美術館フィルムセンターが、日本各地の文化施設と連携・協力して、所蔵映画フィルムを全国の会場で巡回上映させる事業で、平成元年度から実施しております。

平成25年度は、昭和11年から平成5年にかけて製作されました日本映画の中から、映画史を代表する作品や多くの国民より好評を得た作品を選んで、各地で上映いたします。皆様には、スクリーンを通して映画芸術の原点となる映画の素晴らしさをご理解いただき、本事業が地域における上映活動や文化活動を活性化させる一助となることを期待しております。

平成25年度は、各プログラム4作品で構成されるA〜Xの24プログラムを全国201会場で上映します。
手頃な料金でご鑑賞いただけますので、この機会にぜひ会場に足をお運びください。

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