札幌映画サークルの活動報告を公開しています

札幌映画サークルのトップ >> 活動報告 >> 活動報告の詳細
活動報告の詳細
3/08 『追悼 フレデリック・バック 伝説の短編アニメ全9本 特別上映会』を開催します。 (ver. 4) 【終了しました】
2014.02.06
*

























札幌映画サークルの2014年第2回上映会として、2014年3月8日に『追悼 フレデリック・バック 伝説の短編アニメ全9本 特別上映会』を開催することになりました。

“世界中の人々に愛され。宮崎駿、高畑勲両監督が師と仰ぐアニメーションの巨匠フレデリック・バックさんが2013年12月24日、カナダ・モントリオールの自宅で癌のため89歳で死去されました。

高畑監督と2人で、『かぐや姫の物語』を鑑賞した7日後のことでした。

ほとんど1人でコツコツと歳月をかけて制作した伝説の作品群を、高畑監督が監修した新字幕・ニュープリントの35ミリフィルム(但し、「神様イノンと火の物語」のみ、DVDで上映)でご覧いただきます。”

『追悼 フレデリック・バック 伝説の短編アニメ全9本 特別上映会』 上映作品
*























『アブラカダブラ/Abracadabra』(1970/約9分/初監督短編)
『神様イノンと火の物語/Inon Ou LaConquet De Feu』(1972/約10分)
『鳥の誕生/The Miracle Of Spring』(1972/約10分)
『イリュージョン?/Illusion?』(1975/約12分)
『タラタタ/Taratata』(1977/約8分)
『トゥ・リアン/Tout-Rien』(1978/11分)
『クラック!/Crac!』(1981/15分)
『木を植えた男/L'Homme Qui Plantait Des Arbres』(1987/30分)
『大いなる河の流れ/Le Fleuve Aux Grandes Eaux』(1993/24分)



【アカデミー賞受賞作品】
1981年 『クラック!』 アカデミー賞短編アニメーション賞受賞
1987年 『木を植えた男』 アカデミー賞短編アニメーション賞受賞


【アカデミー賞ノミネート作品】
1978年 『トゥ・リエン』 アカデミー賞短編アニメーション賞ノミネート
 
1993年 『大いなる河の流れ』 アカデミー賞短編アニメーション賞ノミネート
上映日程
【日時】
2014年3月8日(土)

【会場】
札幌プラザ2・5 (札幌市中央区狸小路5丁目)

【上映時間】
1回目 開場 10:00 10:30〜12:40
2回目 開場 13:00 13:30〜15:40

【鑑賞料金】
一般・シニア 1000円
小・中・高・大生 500円
(いずれも当日・前売り共)

【お問い合わせ】
札幌映画サークル
(Tel & Fax 011-747-7314/
         Eメール sapporocinema@yahoo.co.jp)

【主催】
札幌映画サークル

【後援】
札幌市、札幌市教育委員会

作品紹介
『アブラカダブラ』
魔法使いに奪われた太陽を探しに旅に出た少女が、旅先で出会ったさまざまな人種の子どもたちとともに、太陽を取り戻そうとする。テレビ番組で活躍していたフレデリック・バックが、初めて35ミリ・フィルムで本格的に取り組んだアニメーション。

『神様イノンと火の物語』
人間がまだ火を使っていなかった時代、人間も動物も冬の寒さに耐えるしかなかった。そんな中、クマが見た夢のお告げにより、火の神・イノンから火を手に入れるため、タカ、ビーバー、オオカミが夕日の沈む山に向けて出発する。北米先住民族のアルゴンキン族に伝わる民話を題材に、フェルトペンで描いた切り紙やセルを用いて制作した。

『鳥の誕生』
カナダ東南部の先住民族、ミックマック族の民話を題材に、自然とともに暮らす人々の生活や、四季の移り変わりを描いた。フェルトペンで描いた切り紙によるアニメーションだが、さまざまな色のインド絹紙を用いたり、絵のパーツを糸で引っ張って動かすといったテレビ番組制作での技術を応用している。

『イリュージョン?』
田舎で暮らす子どもたちの前に現れた魔法使いが、自然のものを次々と工業製品に変える。魔法はどんどんエスカレートし、子どもたちも不安な表情になっていく・・・。キャラクターはセルに油性フェルトペン、背景は色の着いた紙にパステルや色鉛筆などで描かれた。また、音楽を初めてノルマン・ロジェが担当し、以後彼はバック作品に欠かせない存在となる。

『タラタタ』
犬を連れた少年がパレードを見物に来たが、大人たちの人垣で見えない。少年は見られなかったパレードを空想して、旗を振り始める・・・。カナダのパレードを題材に、木を切り倒し続けるパフォーマンスや、巨大原子力発電所といった
現代文明批判も込められている。

『トゥ・リアン』
創造主は次々に生命を作り出し、豊かで平和な世界が形作られていった。最後に創造主は人間を作る。だが人間は欲望の固まりで次々に創造主に要求し始めるのだった。呆れた創造主は人間の要求を突っぱねるのだったが、人間は逆恨み、創造主を殺してしまう。そして欲望の赴くまま、動物を植物を殺し、際限なく増えていく・・・。

『クラック!』
カナダ、ケベック地方。一人の若者が木を切り倒し、そこから1脚のロッキングチェアを作った。手作りのロッキングチェアの一生を通して、失われつつあるカナダ・ケベックの伝統的な生活や文化、家族愛などをユーモラスに描く移り変わりを描いた短篇アニメーション。

『木を植えた男』
南フランスの山岳地帯を舞台に、荒れ果てた土地に長年に渡り木を植え続け、緑あふれる森を蘇らせた男を描いた短編アニメーション。

『大いなる河の流れ』
北アメリカを流れるセント・ローレンス河を舞台に、河に生息する生命の強さと、生態系を破壊し続ける人間の愚かさを描く。

各作品の劇中画像を、このHPの“フォトライブラリー”の中の“映画サークル写真館 2014年 作品紹介編”に掲載しています。
URL → http://sapporocinema.net/album_a_detail.php?ID=1327

フレデリック・バック監督のプロフィル
*






















フレデリック・バック(Frédéric Back)


生年月日 1924年4月8日

没年月日 2013年12月24日(満89歳没)


フランスのザールブリュッケン(現・ドイツ領)に生まれる。その後、パリに移り住み、音楽家であった父親の影響でピアノの練習に励むが、絵画に興味を持ち始める。

1939年にブルターニュ地方のレンヌの美術学校で画家マテュラン・メウに師事する。
1948年には文通で知り合った女性に会うためにモントリオールを訪れ、翌年には結婚、移住する。

1952年、カナダ国営放送にグラフィックアーティストとして参加し、作画の仕事を大量に行った。
1968年にはカナダ国営放送アニメーション部門に参加し、タイトル・ロゴや、子供向け番組の制作していた。

そして1975年に、バックの作品には必要不可欠な音楽家ノルマン・ロジェと『イリュージョン?』の制作で出会うこととなる。

制作手法としては、主にアセテートの上に画材(色鉛筆、フェルトペン)で描くものが多い。
バックの作品の制作期間はどれも長期間に及ぶ。そのため『木を植えた男』(ジャン・ジオノ原作)の制作中には右目を痛めながらも5年の月日をかけて完成させたと言う。

また、広島国際アニメーションフェスティバルでのグランプリ受賞などで数回来日しており、高畑勲などの日本のクリエイター達と交流があった。
2011年にはスタジオ・ジブリ等の企画による展覧会が日本で開催されている。

2013年12月24日、カナダ・モントリオールの自宅で死去。89歳没。癌で闘病中であった。

亡くなる直前に高畑勲が自宅を訪れ、高畑の持参した『かぐや姫の物語』を鑑賞したことが、没後に明かされた。

* 1989年 ケベック国家勲章
* 1990年 カナダ勲章


(Wikipediaを参考にしました)

前の記事を見る次の記事を見る
札幌映画サークルのトップに戻る