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“日本映画名作祭2005” その4 「五瓣の椿」
2005.08.25
【このコラムは、札幌映画サークルの旧HPから移行した文章です】


☆ 『五瓣の椿』 [1964年11月21日封切り]
 
1964年 / 松竹・大船 / 163分 / カラー / シネマスコープ
野村芳太郎監督作品 / 原作・山本周五郎 / 脚色・井出雅人 / 撮影・川又昴

出演・・・岩下志麻、田村高広、伊藤雄之助、加藤嘉、左幸子、入川保則、加藤剛、小沢昭一、西村晃、岡田英次、山岡久乃

* キネマ旬報1964年日本映画ベスト10・・・第13位


山本周五郎の同名小説を井出雅人が脚色し、川又昴が撮影、野村芳太郎が監督にあたった文芸大作。
父の恨みを晴らすために、好色な母と関係した男たちを誘惑し、一人ずつ殺害していく娘おしのの復讐を描く。
その男たちは、三味線弾き蝶太夫、婦人科医、札差屋の伜、芝居茶屋の出方、袋問屋の主人とさまざまだが、死体の傍らにつねに一輪の椿が残されていた。
この陰惨な物語を、岩下志麻は内に気丈さと気品を湛えた演技で好演し、代表作の一つとした。
また、この作品の場合、松竹映画を支えてきた技術陣の力も見逃すことはできない。とくに、主人公の心理描写に、赤、白、黒の色彩を効果的かつ象徴的に用いた独自の撮影は、川又昴カメラマンの力量を発揮したものであった。


【上映時間】
9月28日(水) 18:15?21:00
9月29日(木) 10:20?13:10
9月30日(金) 14:40?17:30


[上記の写真説明]・・・

『五瓣の椿』

(写真提供・・・文化庁/東京国立近代美術館フィルムセンター)

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