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“日本映画名作祭2005” その3 「伊豆の踊子」
2005.08.26
【このコラムは、札幌映画サークルの旧HPから移行した文章です】
☆ 『伊豆の踊子』 [1963年6月2日封切り]
1963年 / 日活 / 87分 / カラー / シネマスコープ
西河克己監督作品 / 原作・川端康成 / 脚色・三木克己、西河克己 / 撮影・横山実
出演・・・吉永小百合、高橋英樹、大坂志郎、浪花千栄子、十朱幸代、南田洋子、郷えい次、桂小金治、井上昭文、浜田光夫、宇野重吉
有名な川端文学の4度目の映画化である。日活では初めての試みで、当時同社の若手スターだった吉永小百合と高橋英樹が主演した。
宇野重吉扮する大学教授の回想という形式を取っているのが特徴で、現在と過去をカラーと白黒で使い分け、現在の女性と回想中の踊り子を吉永に二役で演じさせたことについて、西河克己監督はこれまでの「伊豆の踊子」と違った試みをやりたかったと述べている。
原作中の有名な台詞『いい人は、いい人ね。』を意図的にシナリオから削除したことにも新しい“踊子”像を作ろうとした野心が現われているが、最初の田中絹代主演作品(1933)や後の再映画化と比較しても、全体としてはセンチメンタルな作品に仕上がっていると言えるだろう。
川端はこの作品のロケーション撮影を訪れているが、完成した作品について川端が各地で高い評価を公言したので、かえって西河監督が戸惑ったという逸話も残っている。
【上映時間】
9月29日(木) 16:30?18:00
9月30日(金) 12:40?14:10
(この作品のみ、9月28日の上映はありません)
[上記の写真説明]・・・
『伊豆の踊子』
(写真提供・・・文化庁/東京国立近代美術館フィルムセンター)
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